冬道走行を安全に

~積雪・凍結道路の安全走行ポイント~

雪が少ない東京ですが、それでもこの時期は積もるときがあります。都会のドライバーは冬道走行には慣れていないので、ちょっとしたハンドルやブレーキの操作ミスが事故につながるケースが見られます。

 

スタッドレスタイヤ装着車でもタイヤチェーンの携行を!

冬道走行の運転準備ではまず、スタッドレスタイヤ、タイヤチェーンが必要です。スタッドレスタイヤは、寒冷下でも硬化しない特殊なゴムが採用されており、冬道を走行するのに適しています。装着する場合は四輪すべてをスタッドレスタイヤにしてください。タイヤチェーンの装着は慣れも必要なため、予行練習をしておくことが必要です。タイヤチェーンは駆動輪[前輪駆動車(FF)は前輪、後輪駆動車(FR)は後輪]に装着すること。スタッドレスタイヤ装着と併せて、より大きな制動効果を得ることができるタイヤチェーンを携行することを勧めます。

 

車の保守点検を!

バッテリー★日本自動車連盟(JAF)のロードサービスでこの時期、多いトラブルはバッテリー上がりです。気温が低くなるとバッテリーの能力が低下し、劣化したバッテリーではエンジンがかからなくなることもあります。

ウインドウォッシャー液★前の車が跳ね上げた雪や泥がフロントウインドウにかかるため、ウインドウォッシャー液も重要です。十分な量はもちろんのこと、液を薄めた状態では凍結するおそれがあるので、原液または寒冷用を使います。

ワイパーブレーキ★キズや割れ目がないかを点検しましょう。できれば冬に強いウインターブレードに交換しましょう。

 

冬道の走行ポイント!

「急」のつく操作はしない★装備を充実させても運転の仕方が悪いとトラブルや事故につながるので、冬道走行の基本である急ハンドルや急ブレーキなど「急のつく操作はしない」をしっかり守ることが大切です。

発進★積雪や凍結した路面ではタイヤが空転してスリップしやすくなります。AT車ではクリープ現象を利用、MT車はセカンドギアで発進を。タイヤが空転して発進できないときは、ちょっとバックして、駆動輪を別の路面に乗せてから発進しましょう。

加速★急な加速は避けましょう。加速しながらハンドル操作をすると、横すべり(スピン)や回転(スリップ)が発生しやすくなります。進路を変更する場合は、アクセルを少し緩めてからハンドル操作をするようにします。

ブレーキング★アンチロック・ブレーキシステム(ABS)や横滑り防止装置(ESC)など安全装置の普及で、以前に比べてブレーキングは容易になりましたが、あくまでも慎重なブレーキ操作の必要性は変わりません。※アンチロック・ブレーキシステム(急ブレーキあるいは低摩擦でのブレーキ操作において、車輪のロックによる滑走発生を低減する装置)

指示や規制に従う★路面状況により速度規制やチェーン規制なども行われるので、指示や規制に従うことが安全走行の基本です。

ガス欠は命取りに★冬道走行では普通の道に比べて燃料の消費が多いうえ、規制や事故による渋滞・停止時でも暖房のためエンジンは掛けっぱなしとなります。ガス欠は生命の危険にかかわる場合もあります。燃料計を確認して早め早めの給油をしましょう。

ディーゼル車の燃料★寒冷地仕様のものでない軽油は凍結する恐れがあるので、寒冷地に入ったら不凍性の軽油の給油を。※ディーゼル車(ディーゼルエンジンを搭載した車。軽油を燃料として動作するエンジン)

 

こんな場所が危険!

交差点★多くの車が通過する交差点は路面が磨かれて滑りやすい状態になっています。交差車両や対向車両がスリップして停止しきれずに進入してくる危険性もあるので、いつでも減速できる態勢が必要となります。

早朝の舗装路★前日に凍結して滑りやすくなった路面上に、薄雪が積もっている場合があり、想像以上に滑りやすくなっていることがあります。交通量の少ない道路を走行するときは気をつけましょう。

カーブ★カーブの半径が小さくなるほど、速度が速いほどスリップの危険性が高まります。カーブの手前では十分に減速して進入する「スロー・イン」をしましょう。

長い坂道★長い坂道は、勾配が緩やかでも一度スリップを起こすと、車両のコントロールが効かなくなります。玉突き事故のおそれもあるので、車間距離を十分にとり一定速度で慎重に走行しましょう。

峠道★山間部を走る峠道は、急カーブが多いうえ日中でも日陰の部分が多く、凍結している可能性が高い場所です。また気象変化も激しいため、十分な注意が必要です。

トンネルの出入り口★トンネルの出入り口付近は、山からの吹きさらしの風があたり、出入り口付近だけ凍結していることがあります。また、トンネルは緩やかに傾斜していることが多いので、減速して通過しましょう。

橋の上★橋の上の路面は吹きさらしの風が当たるので周辺の他の路面より温度が低く、凍結していることがありますので、走行には十分な注意が必要です。

☆車に準備しておきたいもの☆
・タイヤチェーン
・スコップ
・軍手
・長靴
・懐中電灯
・けん引きロープ
・防寒着
・輪止め
・ブースターケーブル
・スノーブラシ
・スノースクレーバー(ガラス表面の氷を削る)
・解氷スプレー(カギ穴、ワイパー用)
・針金(切れたタイヤチェーンをつなぐ)   など

 

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